築150年古民家の住まい改修6断熱改修とコストの境界線
古民家に住むためには、大きく二つの柱があります。
もちろん、住まい手のこれからの古民家生活のための
室内環境の改修が第一義ではありますが、
そのベースとなるのが、構造補強と断熱改修です。
コストを考えると構造補強は建物全体をおこなうので、
やはり手間がかかりますが、
断熱改修も、それに負けず手間がかかります。
まずは、開口部の断熱向上。
損失熱量が冬58%、夏73%となる窓ですから、
窓はLow-Eペアの断熱型と遮熱型の使い分けは、外壁以上に大事です。
さらに重要なのが、日射を調整する外部庇併用で考えることですが、
古民家では既存の屋根が充分ありますので有効です。
次に断熱改修の境界線を外でやるか、内でやるか、
断面の領域はどこで区切るか、
どんな断熱材が適切か、そして、そこは施工可能か。
それらを外壁、床、壁、天井に分けて考えていきたいと思います。
今回は、外壁から。
最近は、外壁を解体して新設することが減ってきました。
一つは大規模な修繕によらない改修とするためですが、
もう一つは、アスベスト調査と産廃費の高騰、それに工期です。
外壁の解体は、ただ剥がせば良いというものではなく、
その下の躯体の状況や軒裏との関係など、適宜判断が必要なため、
大工さんにおこなってもらうことが多いです。
そういう観点から、既存外壁に付加するように覆う形式とします。
外部に付加断熱をする場合には、防火構造を満たすことが必要です。
今回は、隣地境界線から1階3m/2階5mの延焼ラインを
すべてクリアしている敷地のため、
内部と同じセルロースファイバー断熱材吹込として、
いつもお世話になっておりますマツナガさんに、施工していただきました。
https://www.ms-matsunaga.jp
築150年の古民家の構造補強と断熱改修・はじまり
https://atelier-m-architects.seesaa.net/article/503041445.html
築150年古民家の住まい改修3手書きプレゼンと広縁の断熱改修
https://atelier-m-architects.seesaa.net/article/505362455.html
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